YO! と言える日本人

ラップのテクニック、ラップのコツ、ラップの歌い方、リリック(歌詞)の書き方など。ラップに関するあれこれを書き綴ります。

掛け合いラップの作り方、作詞法

かけ合いラップとはその名の通り、複数のラッパーが矢継ぎ早に交互にラップしていくラップの事。
個々に纏まった小節数(8小節や16小節など)を担当しマイクをリレーしていくラップとは違い、
纏まった小節数を複数のラッパーで細かく割り振り、次々にマイクをパスしていくラップの事です。

という事で早速ですがかけ合いラップの例を聴いてみましょう。
こちらはRHYMESTERの勝算(オッズ)という曲です。
↓↓


勝算(オッズ)~ポーカーフェイス - YouTube

(1:23辺りまで)

以下歌詞です。(M)がMUMMY-D氏、(宇)が宇多丸氏です。

(M)本番前の確認事項 (宇)弱気迷いはとにかく禁じろ
(M)音楽史に輝く金字塔 (宇)今宵も残せると堅く信じろ
(宇)まずはD (M)オーライ任しといて 宇多丸 (宇)上がってきましたバッチ来いです
(宇)そしてDJ JIN (M)飛ばすなスタイラス yeah!背中は任したぜ (M)間違いなく
(M&宇)Myマイク タオル ステージドリンク…

という風な割り振りで2人が8小節かけ合いでラップし、その後のユニゾンパートへと繋がっていきます。
前半の4小節は1小節づつのかけ合い、後半4小節は1小節を2人で割り振ったりと、さらに細かなかけ合いになっています。

このようなかけ合いラップを作る時のポイントは「1人で歌うのが大変になるように作る」という事です。
上の歌詞も一人で歌ってみると、息継ぎをする場所(すき間)が少なくて結構大変な事がわかるかと思います。
それに“飛ばすなスタイラス”と“yeah!背中は任したぜ”の部分に至っては
2人のラップがクロスして(重なって)いるので、物理的に1人で歌うことは不可能です。

 

もう一曲ご紹介。
こちらはKICK THE CAN CREWのマルシェという曲。
↓↓


マルシェ - YouTube

以下、冒頭のかけ合いラップの歌詞です。(L)がLITTLE氏、(U)がMCU氏、(K)がKREVA氏です。

(L)今まさにノリノリの (U)元気モリモリの (K)色とりどりの (L)トリオ! (U&K)トリオ!
(L)さらにのびのびと (U)この飛び飛びの (K)語尾と語尾を (L)つなぐ (U&K)喜び
(L)七転び浮き沈みup&down 何べんだって (K)やってんだ
(L)てんぱってんなって (U)がってんだ (L)1000%の確率で未来は
(U)自由な時代さだって太陽が…

3人(3MC)でのかけ合いラップという事で、細かくてやや複雑な割り振りがされています。
わずか2小節の間にそれぞれのソロパートと“1人対2人”という、3人ならではかけ合い構図を盛り込んでいます。
(例えば“トリオ!トリオ!”や“つなぐ喜び”のところはLITTLE1人に対しMCUとKREVA2人のユニゾンという構図)
そしてそれぞれのラップをクロスさせる為、語尾をあえて長めに伸ばし、
次のラッパーがそれに重ねて入ってくるように作ってあります。
(“ノリノリの~”と語尾が伸びている間にMCUが“元気モリモリの~”と入ってくるなど)

このようにかけ合いラップを作る時は、一人で歌うのが大変なように
そしてクロスをさせるとこ、させないとこ等を意識して色々試しながら作っていくと良いでしょう。
そうすればかけ合いラップにしか出せないグルーヴ感(ノリ)を作り出す事が出来るハズですYO!
お試しあれ~。


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