YO! と言える日本人

ラップのテクニック、ラップのコツ、ラップの歌い方、リリック(歌詞)の書き方など。ラップに関するあれこれを書き綴ります。

AKB48「Green Flash」のラップは頭韻にも注目!


【MV】Green Flash Short ver. / AKB48[公式] - YouTube

この度、AKB48の39thシングル「Green Flash」のラップ指導を担当いたしました、
ラッパーのマチーデフです。

今回はGreen Flashのラップ部分の歌詞、
特に押韻箇所(韻を踏んでいるところ)について記事を書こうと思います。

以下、Green Flashのラップ部分の歌詞です。
作詞は秋元康さん。

〈1番〉
(1小節目) れの日近づいたことくらい
(2小節目) わかってたはずなのになぜつらい?
(3小節目) 当は好きだったんだろ?
(4小節目)  だって認めなかったfeel low
(5小節目) 強 がっても心はマル見え
(6小節目) んだその声 漏れるlove you!
(7小節目) ついて そう痛くてもちゃんと (8小節目) 強くなる

秋元さんが作詞時に、意図的に押韻したであろう箇所に
アンダーラインを引いてみました(あくまで推測です)。
一般的にラップは脚韻、つまり小節の最後で韻を踏んでグルーヴを付けていくことが多いのですが
ご覧のとおりGreen Flashの場合、揃えてる音数こそ少ないものの
脚韻以外にも頭韻などの手法を用いて作詞されている事がわかります。
※頭韻とは小節のアタマ(最初)で韻を踏む手法の事。

具体的には以下の通りです。

小節の最後で韻を踏んでいる箇所(脚韻)
・「くらい」と「つらい」※母音 u,a,i で3音一致
・「ろ?」と「low」
・「love you」と「なる」※母音 a,u で2音一致

小節のアタマで韻を踏んでいる箇所(頭韻)
・「別」と「わか」
・「本(ほ)」と「恋(こ)」
・「沈」と「傷」

脚韻、頭韻ではないが、小節途中の同位置で韻を踏んでいる箇所
・「だって」と「がって」※どちらも字数的に同様の位置に配置

続いて2番のラップ部分。

〈2番〉
(1小節目) いつか観たフランス映
(2小節目) その中で言っていたそれ
(3小節目) 太陽が沈んでく瞬
(4小節目) 最後まで残る緑の光
(5小節目) それを見たらしあわせになれ
(6小節目) 何だかいいよね じゃあね miss you
(7小節目) 切なくて ただ逢いたくて ずっと (8小節目) 空を見る


小節の最後で韻を踏んでいる箇所(脚韻)
・「映画の“画”」と「それがの“が”」と「瞬間の“間”」
・「なれるの“る”」と「miss youの“you”」
・「miss you」と「見る」※母音 i,u で2音一致

小節のアタマで韻を踏んでいる箇所(頭韻)
「太陽」と「最後」※母音 a,i,o で3音一致

脚韻、頭韻ではないが、同じ子音の連続で韻を踏んでいる箇所
・「古いの“古”」と「フランスの“フラ”」※子音 h,r の連続


まとめ。
Green Flashのラップは、ザ・ラップ! というようなわかりやすい押韻はほとんどありませんが
頭韻などのさりげない押韻が、所々に散りばめられているラップです。
ぜひ口に出して歌ってみてください。
押韻の気持ち良さを感じられるはずです。

次回は、カラオケでGreen Flashラップ部分を歌う際のコツについて書こうと思います!


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